「絶対にこのチャンスをものにしたかった」

1-1の引き分けとなったPADERBORN戦後の各コメント

激動の1週間を経て、フォルトゥナは土曜日の午後、SC Paderbornとのアウェー戦へ同行した1000人以上のフォルトゥナファン誰もが忘れられないような戦いを繰り広げた。結局は1-1の引き分けでタイムアップを迎えることに。ここではそんな白熱した試合後の両監督、そして日本人3選手からのコメントを記載していく。

Jan Hoepnerコーチ：

「我々にとっては非常に激動の1週間でした。それでも今日、チーム一丸となり、非常にエモーショナルなプレーを発揮し、素晴らしいGKがいたことで良い試合を見せることができました。だからこそ勝ち点を獲得することができました。Daniel Thioune監督とのコミュニケーションは上手くいきましたし、ハーフタイムにも少し話ができました。今日はチームの全員が必要とされていること、また重要な役割を果たすことができるのを見れてよかったです。これは我々にとって大きな力になります。試合終了間際に1-1に追いつかれてしまったので残念と言わざるを得ませんが、普段通りのトレーニングができないまま1週間が過ぎ、完全な入れ替えを強いられたこのメンバーで勝ち点を獲得できたという満足感の方が上回っています」

 

SC Paderborn、Lukas Kwasniok監督：

「今日の記者会見で試合に関してコメントするのは非常に難しいです。私は0-1でも1-1でも2-1でも、自分のチームに責任を持ってここに座っています。選手たちは全力で戦ってくれました。フォルトゥナのように多くの素晴らしい選手がいるチームを相手に、PK失敗や0-1のビハインドを負ってしまうと、もちろん難しい戦いが強いられます。それでも我々は1-1にし、2-1でピッチを後にすることもできました。本来なら我々が2-1でピッチを後にし、誰もが”素晴らしいモラルを見せた”と口にしていたでしょう。しかし、今日は一人の判定が結果を左右しました。運転免許を取得した人が自動的に良いドライバーというわけではないですし、それは他の免許や資格でも同じことです。最後の得点が認められなかったのは理解できません。そして、このことを明確に述べることが私の仕事です」

 

アペルカンプ真大：

「この1週間は試合に向けていつも通りの準備ができませんでした。そんな中で今日は、U23やU19の選手を含め”自分たちには何も失うものはない”、”チーム一丸となって戦う”というのが一番重要でした。そして、それをピッチで表現できたと思います。最後、あのような形で同点に追いつかれてしまい、一瞬はもったいないと思いましたけど、今週の準備期間やチーム状況を考えると、チームに誇りを持って良いと思います。またアウェーにも関わらず、自分たちのホームゲームかと思うくらい盛大な応援でサポートしてくれたファンに感謝します。今日はキャプテンを務めましたが、試合に入ってからはキャプテンということをあまり考えず、いつも通りにプレーしました。勝利まで後少しだったので本当に悔しいですが、最後の最後まで何が起こるかわからない、これがブンデスリーガ2部です」

 

田中碧：

「今週1週間はバタバタしてたので、メンタル的にも少々疲れた部分もありました。ただ今日はサポーターがたくさん来てくれていたので、それが大きな力になりました。最後やられてしまったのは悔しいです。もちろん勝てればよかったですけど、こういう状況の中で自分たちの出来る限りのことをやったと思います。このメンバーでやるのは初めてだったので、難しい部分もありましたが、そういうのも含めてチームが一つになってやれたという感覚がありました」

 

内野貴史：

「今日は運良くこういった形で出番が回ってきたので、絶対にこのチャンスをものにしたいという気持ちを持ってピッチに入りました。プレーの面では守備でのプレスの掛け方など、とにかく自分に与えられた役割をこなすことに集中して試合に臨みました。自分としては簡単なミスもありましたし、まだまだ改善点はたくさんありますけど、この状況で少しでもチームの力になれたと言う部分では自分のプレーに後悔はないです。今日は初めてのプロデビューでしたし、自分のサッカー人生でこの日を忘れることは絶対にないと思います。これからまたチャンスが訪れるかわからないですけど、今回こういった経験をできたことで得られた自信を次に繋げていきたいです」