ピッチの上で見せた愛

FC SCHALKE 04の勝利の鍵となった5つの要点をチェック

フォルトゥナの気持ちを表すには「やっと！」という言葉が最適かもしれない。ようやく2022年初勝利、ようやくホーム2勝目、そしてようやくチームの実力を示すことができた。ここでは2-1で勝利を収めたSchalke戦での5つの要点をチェックしていく。

1.Nareyのスピード

フォルトゥナアプリで行われた日曜日の”Man of the Match投票”では、周りに大差をつけてKhaled Nareyが1位に選ばれた。プライベートでの幸運 (2人目の父親に)に後押しされたフォルトゥナの背番号20は、全力で疾走し、ドリブル突破を繰り返し、90分間に渡り躍動。1-1となる同点弾のシーンでは、実際は少し長くなったボールを追いかけ、SchalkeのセンターバックMarcin Kaminskiに競り勝ってボールを奪い、ゴールネットを揺らして見せた。さらに、Nareyは2-1となるRouwen Henningsの決勝点のアシストもマークしている。

 

2.Henningsが2回目のチャンスでゴール

Henningsといえば52分、スタジアムのほとんどのファンが頭を抱えたシーンがあった。フォルトゥナのストライカーはゴール前フリーでDaniel Ginczekからのボールを受け、得意の左足でシュートを放ったものの、そのシュートはいつものようにゴール左隅に流し込むことができず、SchalkeのGKであるMartin Fraislに阻まれてしまった。しかし、それでもゴールを狙い続けたHenningsはその4分後にもチャンスを迎え、今度は利き足ではない右足でゴールネットを揺らし、逆転弾を決めて見せた。

 

3.情熱的なフォルトゥナの中盤

日曜日、フォルトゥナは情熱に満ち溢れていた。統計がそれを裏付けており、フォルトゥナはチームとして121,8kmを走り、スプリントの回数は265回を記録。これは非常に素晴らしい数字と言える。特にJakub Piotrowskiは12,5kmを走り (ピッチ上での最高走行距離)、33km/hというフォルトゥナでの最速スピードもマーク。しかし、”Kuba”以外にもう1人、印象に残った選手がいた。Marcel Sobottkaはゲームキャプテンとして、フォルトゥナが試合の主導権を握る上で非常に大きな働きを見せた。そのため、”Cello” ことSobottkaはNareyと並び、Kickerの選ぶ第22節のマッチデイレブンに選出されている。

 

4.De WijsとHoffmannがTeroddeをシャットアウト

前期では、SchalkeのトップストライカーSimon Teroddeが2得点を挙げる活躍を見せ、その結果3-1で勝利することができていた。しかし、日曜日にそれが繰り返されることはなかった。Jordy de WijsとAndre Hoffmannの新しいセンターバックコンビが、Teroddeにほとんど仕事をさせず、彼と2トップを組んだ選手 (最初は Marvin Pieringer、途中からDarko Churlinov)をシャットアウトすることに成功。それでも69分、TeroddeのラストパスからChurlinovがフォルトゥナのゴール前でフリーになるも、ここはFlorian Kastenmeierが立ちはだかり、ゴールを許さなかった。

 

5.スタンドからの応援

前節の1. FC Nürnberg戦では750人しか入場できなかったのに対し、FC Schalke 04戦では1万人のファンをMerkur Spiel-Arenaに動員することが可能となったが、このことははっきりと聞き取れ、感じ取ることができた。この試合では、立ち上がりからデュエルに勝利した時や良いコンビネーションを見せた時など、大きな声援が上がっていた。ピッチの上にいるチームとスタンドにいる観客が、互いに刺激し合う関係性が築けていた。Daniel Thioune監督はこの試合に向け「ピッチで愛を見せる」ことをチームに期待していた。そして、観客に向けては「みんなで一つになることが選手たちの助けとなり、試合に集中するために重要なこととなります」と述べていた。まさにそれを実行に移せた試合となり、チームとファンで共に掴み取った勝利となった。そしてこれは、次のErzgebirge Aue戦 (2月20日(日)13:30)に向けても同じことが言えるだろう。