Bericht

2018/03/03 | ニュース

「時々ドイツにいることを忘れてしまうくらいです」

スタジアム新聞Fortuna Aktuellに宇佐美貴史のインタビュー。

FC St. Pauli戦のために発行されるスタジアム新聞Fortuna Aktuellに、宇佐美貴史のインタビューが紹介される。こちらはドイツ語での掲載となるが、日本語バージョンをこちらで紹介する。日本とドイツのサッカーの違いや、チームメートの原口元気について、そしてプライベートの生活についても、様々なことを語ってくれており、非常に興味深いインタビューになっている。

タカ、日本とドイツでプレーしてきて、大きな違いは何か教えてくれるかな?

日本のサッカーはクオリティが高く技術が重要な一方、ドイツに比べると時間と余裕があるので、攻守の入れ替わりがスピーディーではないですね。球際の激しさも貪欲さも、ドイツは日本よりもかなり厳しいと思います。

 

 

日独のサポーターの違いはどうかな?

僕がプレーしたのはガンバ大阪だけですが、日本では勝たないとブーイング、勝っても内容が良くないとブーイングを受けました。ドイツのサポーターは、特にフォルトゥナのサポーターは、しっかりと戦った結果であれば、勝敗に関わらず常に拍手で称えてくれるんです。それは毎試合、素晴らしいなと思っています。

 

 

バイエルンやホッフェンハイム、アウグスブルクのサポーターと比較すると?

バイエルンは負けることがほとんどなかったので別次元の話ですね。ホッフェンハイムでは残留争いでしたし、サポーターもフラストレーションが溜まっていたと思うので、この2つのチームのサポーターについてコメントするのは難しいです。アウグスブルクも温かいクラブだとは思いましたが、フォルトゥナのサポーターは特別いいなと感じています。これは今僕がフォルトゥナにいるからってことではなくてです。

例えば、ドイツ杯のボルシアMG戦でニコ(Niko Gießelmann)がPKを外して負けてしまったんですけど、試合後にサポーターのリーダーが降りてきて、「お前のせいじゃない」って感じで慰めていて。ああいうシーンを見たとき、とにかく素晴らしいなって思いましたね。

 

 

(3-0でリードしながら3-4で敗れた)前節について、1ゴール1アシストを決めながら、敗者としてタイムアップを迎えたことについて、どう思っていたかな?

やはり勝つために得点を決めているわけですから、負けてしまったということは残念です。今後、得失点などの争いになる可能性もあるわけで、やはり前半の2失点がいらなかったですね。それが全てだったと思います。個人的に結果を出せたことは良かったですが、勝利に繋げられなかったという意味でも、満足できるわけではないです。

 

 

次は、前節にゴールを決めた相手でもあるFC St. Pauli戦だけど。

そうですね。でも非常にいいチームだったという印象がありますし、我々が今少し苦しい状況でもあるので。その悪い流れをホームで断ち切れればいいなと思いますし、そういう意味でもとりわけ重要な試合になるとは思っています。

 

 

そこでまた得点できれば最高だよね。

はい、また得点できればいいですけど、それに加えて勝つことができればベストですよね。

 

 

ゲンキ(原口元気)が復帰してくることは嬉しいかな?

もちろんです。一緒にプレーできるのは嬉しいです。

 

 

ゲンキが加入してから、タカが嬉しそうだという評判がいっぱい聞こえてくるんだけど、それは自分的にはどうかな?

自覚しているわけではないですけどね。でも彼のことはもう長く知っているし、それにジャスティン(金城ジャスティン俊樹)に加えて日本人選手がもう1人来てくれたことで、無意識のうちに嬉しく思っている部分はあるかもです。それにゲンキくんが少しでも早くチームに馴染めるように、みんなの前でからかったり、ジョークを言ったりしているうちに、自分も楽しくなってる部分はあるかもですね。

 

 

2人が一緒にいることで相乗効果が生まれてると思う?

もちろんです。カイザースラウテルン戦でゲンキくんがゴールやアシストをしてチームを勝利に導いたときも素直に嬉しかったですし、一方で僕も負けていられないって気持ちにもなりましたしね。ベストはポジション争いではなく、一緒にプレーして勝利に貢献できればいいですけど。まあそういう意味で、友人としての相乗効果とライバルとしての相乗効果のダブルがあるのではないかと思っています。

 

 

ゲンキのことを選手として、そしてひとりの人間としてどう見ているのかな?

選手としては見ての通り、自分で仕掛けられるし、技術も高いし、スピードもあってアグレッシブに戦えるという意味でも、素晴らしい選手であることは間違いないと思います。人間としては、(僕が人のことを言えるわけではないんですけど)昔はとてもやんちゃでしたが、すごく色々な経験をして成長したんだろうなと(笑)。今はすごく付き合いやすいなと感じています。素晴らしい人だと思いますよ、ほんと。昔のことを知っているから、特に感じる部分はあるかもしれませんね。

 

 

ブンデスリーガ2部のチームはどこも力が拮抗していると思うけど、驚いたりすることはあったかな?

驚くということはないですけど。(前節の)レーゲンスブルク戦なんかもそうですし、最下位のチームに首位が負けたりもするわけですから、毎回の試合が気を抜けないですし、そういう意味では毎回刺激的だと思いますね。どこが首位に立つかわからないような状況は、ある意味すごく面白いと思っています。

 

 

現在の順位をキープしていくために、残りのシーズンでどうしていけばいいと思う?

今までできていたこと、うちのチームの勝ち方を続けることですかね。僕たちは大勝するようなチームではなく、最後まで愚直に戦うチームですから。理想は勝ち点3点ですが、少なくとも勝ち点1点を取っていくことですね。その結果が今の順位だと思いますし、あとはよくない流れのときに、いかに早くそれを断ち切って結果を残すかですね。このチームは好転すればいい流れになるので、ズルズル悪い状況を続けないことだと思います。

 

 

ちょっとプライベートな話を聞くけど、サッカー以外の時は何をしているのかな?

今は家族が日本なので、1人の時間を楽しんでいるというか。次に家族が来るときは子供も2人一緒に来るので。もちろん寂しいと思うこともありますが、きっと僕の人生の中でこんなに1人でいることはもうないと思うので、やったことがないことをやってみたいなと。1人でカフェに行って長時間読書したりして、1人の時間を楽しむようにしています。

 

 

デュッセルドルフの日本コミュニティについてはどう思っているのかな?知られている分、ストレスな部分があったりする?

たまに声をかけられることはありますが、そんなに多いわけではないので全くストレスだったりすることはないです。あんまり家にいることは好きではないので好んで外に行きますし、そこで日本人の方々を見かけたりはしますが、それは全く気にならないです。

 

 

9月のサイン会や今週のサイン会で、多くのファンが来てくれることをどう思っているのかな?

多くの日本人のファンの方が来てくれることは本当に嬉しいことです。

 

 

デュッセルドルフのことをどう思っている?

とにかく家にいることは好きじゃないので、人に会ったり、食事に行ったり、(飼っている犬と)散歩に行ったりするんですけど、どれを取ってもこの街は僕に取っては完璧です。何の苦労もないですからね、時々ドイツにいるということを忘れてしまうくらいです。

 

 

そんな宇佐美貴史が、フォルトゥナでの挑戦を決意した想いを語っている動画「挑戦者・宇佐美貴史」はこちらから。

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