“フォルトゥナDNA”が新しいクラブの格言に。
数年をかけて導き出された価値観を、視覚的に新しく表現していくことに。
今年8月に行われた会員フォーラムで初めて紹介されたが、フォルトゥナ・デュッセルドルフは今週金曜日に、“フォルトゥナDNA”についてのオフィシャルのプレゼンテーションを行なった。“フォルトゥナDNA”は、3000人を超えるファンらへのインタビューやアンケートを実施し、数年の準備期間を費やして導き出された新しいクラブの格言となる。それはフォルトゥナのファンや会員らにとって、“自分のクラブ”との最も特別な繋がりは何なのか、ということを最も意識して作り上げられることとなった。その際には、クラブの首脳陣の思いに影響されることのないように、会員らの思いが正しく反映されることが重要視された。そしてフォルトゥナは、クラブのロゴとカラーはそのまま残した上で、独自の新しい視覚的表現を作ることを決定し、クラブのロゴの中にある“F”を元に、新しい独自の字体を完成させることとなった。
“フォルトゥナDNA”を導き出すまでのプロセスは、2014年から始まっていた。3000人を超えるインタビューやアンケートは、“フォルトゥナへのアイデンティティ“をテーマに、デュッセルドルフのファンや会員たちだけでなく、クラブのパートナーやデュッセルドルフの研究機関、その他フォルトゥナに関わる様々な人たちを対象に行われてきた。
そしてその後もこのテーマについて、ファンの集いやワークショップ、会員フォーラムなどで、ファンや会員らと何度もディスカッションを重ね、その結果導き出されたポイントを、半年かけて形にする作業を行なってきた。だからこそ、“フォルトゥナDNA”はクラブから生み出したものではなく、フォルトゥナを取り囲む直接的・間接的な環境の中から導き出された格言ということになる。
“フォルトゥナDNA”は、「我々は何者なのか?」そして「我々はどうあるべきか?」という、2つの大きな観点から導き出されている。1つ目の答えとしては、“伝統 Tradition”、“故郷(ホームタウン) Heimat”、“コミュニティ(地域) Gemeinschaft”、“リスペクト(尊敬) Respekt”の4つであり、2つ目の問いに対しては、“周りに影響されず自分らしさを失わない Mit Ecken und Katen”、“困難にも立ち向かうことができる Leidensfähig”、“ユーモアで溢れている Humorvoll”、“勇気を持っている Mutig”という答えが導き出された。
ドイツのブンデスリーガ1部・2部のクラブの多くも、“フォルトゥナDNA”を構成する表現を好んで用いているクラブはあるが、フォルトゥナはその全てを持ち合わせたクラブであることを目指すことになる。この“フォルトゥナDNA”の内容は、クラブスタッフにも共有され、それをそれぞれが実現していくことを求めていくだけでなく、今後のクラブとしての活動は、常にこの“フォルトゥナDNA”に準じていくことになる。
このクラブの新しい格言とその内容を実現していくための過程として、フォルトゥナは新たな視覚的な表現に尽力をしてきた。目的としては、“フォルトゥナDNA”を日常の生活の中でも視覚的に感じられるようにするためで、そのためにこの半年間をかけて、フォルトゥナの新しい表現について準備し、新しいフォームを作り上げてきた。
クラブのロゴとそしてクラブのカラーへの意識を強めるために、ロゴをベースとした新しい字体を考えることとなり、ロゴの中にある“F”から新しい独自のアルファベットの形を作り出すこととなった。これによりフォルトゥナは、ドイツのサッカークラブの中で初めて、独自の字体フォント“Fortuna Sans”を持つクラブとなった。そしてカラーやそのフォームについても、“フォルトゥナDNA”に合うようにさらに改善を加えられた。
これら新しいデザインについては、これから数ヶ月をかけて、順を追いながらゆっくりと変更を行なっていくことになる。このプロセスが全て完了すると、フォルトゥナは長い歴史の中でも初めて、ビジュアルに関して一貫したデザインを共有することができるようになるのである。
フォルトゥナ・デュッセルドルフ Robert Schäfer会長:
「今回の新しいプロジェクトにおいては、『我々は誰で、または我々は何者なのか?』と、『我々はどうありたいのか?』という問いが、非常に大きな意味を持つこととなった。クラブはこれに対する回答から導き出された格言を、クラブ首脳陣が(勝手に)考えるものではないガイドラインとして、確立させてきた。我々にとって重要だったことは、クラブが表現(発表)するフォルトゥナの価値観というものが、決してクラブ内で考えられたものではなく、数多くのインタビューやアンケートから導き出されたものであるということだった。我々はこの新しいクラブの格言となる“フォルトゥナDNA”を確立するために協力してくれた3000人を超える方々や、その後の作業に関わってくれた皆さんに、心から感謝している。我々は現状のいくつかの点について、改善していくことができることをよく認識している。それをファンやサポーターの皆さんと、毎日一つずつ実現していきたい。そしてその行程を続けていくことで、将来的により会員が主導するクラブへと成長させていきたいと思っている」