「準備はできていた」
宇佐美貴史のデビュー戦と初ゴールについてコメント。
宇佐美貴史は、この夏の移籍市場が閉まる直前にフォルトゥナに加入後、この日のデビューまで慌ただしい日々を過ごしてきた。日本からの取材を受けたり、デュッセルドルフに住む日本人らのために開催したサイン会には、多くの日本人ファンが詰めかけるなど、多くの期待を受けてのデビューを迎えることとなった。そして日曜日のデビュー戦で初めてESPRITアリーナのピッチに立つと、劣勢に立たされたチームを救う2-2の同点ゴールを決めることに成功した。そして最後にはチームの逆転勝利に貢献し、初ゴールと初勝利という、最高のデビュー戦となった。
Union Berlinとの激闘の後、「もちろん、チームにとって非常に重要な同点ゴールを決めることができたことを、とても嬉しく思う」と笑顔で話した宇佐美貴史だったが、「チームが勝利したこと、それが最も大事だと思っている」と続けてコメントしている。
この一戦ではキックオフをベンチで迎えることとなった25歳MFだったが、試合展開を見ている中で、自分にチャンスが来ることを予想していたと言う。「(フォルトゥナが)1-1の同点ゴールを奪われたとき、オフェンスの選手として、自分にチャンスが来ると思った。そしてそのチャンスが実際に訪れた」と、心身ともに準備ができていたことを明かしている。
Union Berlinの日本人選手である内田篤人が、サイド突破からKaan Ayhanのオウンゴールを誘発するプレーを見せた直後、フォルトゥナイレブンは再び攻勢に出始めると、宇佐美の同点ゴールが生まれることとなる。「あのときは、(スローインされた)ボールがヘディングで繋がれるかディフェンスにクリアされながら、自分のところにこぼれて来ると予想していた」と話した宇佐美は、その言葉の通り誰よりも早くこぼれ球に反応し、右足のアウトで技ありのシュートを蹴り込んだ。「日頃の練習で徹底してセンタリングからのシュートをトレーニングしてきていたし、だからこそああやってボールがこぼれて来ることに対して予想し、いい準備をしていることができた」と、フォルトゥナでのトレーニングがこの結果に繋がったことを強調した。
その後、試合終了直前のFlorian Neuhausのラストミニッツゴールにより大逆転勝利を収めたフォルトゥナは、第5節が終わったところで4勝1分で、ブンデスリーガ2部の首位に立っている。しかしこれに対して宇佐美は「まだ5試合が終わったところ。首位に立っているという事実は素晴らしいが、まだ29試合が残っている。シーズンが終了したときにどの順位にいるか、それが大事なことだ」と、コメントしている。まさに、その通りだ!