「すべてを包括的に見てのこと」
Frank Kramer監督が、オーストリアキャンプを総括。
フォルトゥナは今日火曜日の午後に、9日間に渡ったオーストリアMaria Almでのトレーニングキャンプを終了して、デュッセルドルフへの帰路に着くことになる。ハードなトレーニングに加えて、非常にレベルの高い相手と3試合のテストマッチを行なってきたKramer監督は、3試合とも敗戦に終わってしまったことを含めて、ここまでのチームの経過について、非常にポジティブに総括した。
「このキャンプは非常に活気があり、そして選手たちも全力で取り組んでくれたていた。彼らが常に努力する姿を見ることが出来たし、ハードなメニューにも文句を言わず、すべてしっかりとやりきってくれた。」キャンプイン時には負傷離脱中だったOliver FinkとFabian Holthausも、キャンプ終盤には合流することが出来たが、これに関しては、「チームが大きくなり、選手たち全員が一緒にトレーニング出来たことは非常に良かった。これから先、彼らが全員フィットでいてくれることを願っている。このキャンプでは、それぞれが非常に逞しさを持っていることを確認することが出来た」と、続けた。
しかし指揮官は、負傷者らの復帰に関してだけポジティブに捉えていたわけではない。「サッカースクールに始まり、ファンとのBBQパーティーや個別のトレーニングまで、すべてを包括的に見てのことだ。それらすべてをまた新しい歴史としてクラブのフラッグに書き加えることが出来たし、我々もそれを望んでいる。それが我々の仕事でもあるとも思う。そしておそらく、このキャンプに帯同したすべての人が、選手たちがしっかりとハードなトレーニングに取り組んだことを見ることが出来たのではないかと思う」と述べた。
しかし、シーズン開幕までには、まだまだ改善しなくてはならないこともある。「もちろん、まだ精度というものが足りていない。しかし我々は最初のステップを踏むことが出来たし、この道を継続的に進んで行きたい。選手それぞれから、もっともっと成長していきたいという気持ちを感じ取ることが出来ている。」と、課題と今後の方針を述べた。
オーストリアキャンプでの3試合のテストマッチで無得点に終わったオフェンス面に関しては、「試合に関しては、前線へのプレーの精度と継続性をもっと高めていかなくてはならない。最後の部分で、合わせるところにまだまだ問題がある。ペナルティエリアまでは非常に良い形でボールを運ぶことが出来ているが、ラストパスを欠いている。サッカーにおいて最も難しいことは、ゴールを決めるということ。我々は、最後の1/3エリアでのプレーを機会をもっと増やし、ゴール近くでのプレーのトレーニングをもっと行なっていくことになる。」と、次の課題を明確にした。そして「選手はゴール前では考えている時間はない。ゴール前で良いポジショニングを取ることが出来たのなら、自信を持ってゴールを狙い、それにトライする必要があるんだ。」と続けた。
試合のフォーメーションに関しては、現時点では確定したものがあるわけでないことを説明したKramer監督は、「重要なことは、選手たちがどのような状態にあるかということをよく観察し、何が我々に最も適しているかを知ることだ。それを見ずに一方的に決めてしまうことは全く意味をなさない。」と強調。しかし指揮官のイメージする明確なチームのスタイルについては、「我々はピッチ上ではコンパクトにし、出来るだけ早くボールを奪い返し、出来るだけ早く前線へボールを運ぶことを目指している。それはハイレベルの相手に対しても部分的には機能させることが出来たが、ところどころでミスも見られた。」と、一定の成果とともに、課題を口にした。
シーズン開幕に向けてハードなトレーニングを積んできた選手たちだが、この作業はここで終わるわけでない。「これはシーズンを通じて、継続して改善させていかなくてはならないことだ。明確なことは、我々はまだまだ目標には達成していないということ。最初の段階としては、とにかくハードにトレーニングをしていくが、決してオーバーワークになってはならないし、かと言って留まるわけにもいかない。我々は現時点では、ベースを作り上げる段階の上での作業を続けているんだ。」と現状を説明した。
また、ゴールキーパーに関しての質問についても、誰が開幕Union Berlin戦にゴールマウスを守るのかに関しては、明言を避けたKramer監督。「我々は、Ipswichとのテストマッチまで待ってみるつもりだ。その上で開幕戦のGKを決めることになるが、どちらに決まったとしても、その後のポジションを確約するものではない。」と、ハイレベルな競い合いをするGKたちへコメントして、総括を締めくくった。



