成功体験を積み重ねていかなければならない
就任会見でのMarkus Anfang新監督とKlaus Allofs役員のコメント
フォルトゥナはMarkus Anfangが新たな監督として就任することを記者会見で正式に発表した。Klaus Allofs役員(スポーツ&コミュニケーション)とともに、Anfang監督は出席した記者たちの質問に丁寧に応じた。ここでは、その記者会見での主な発言内容を振り返っていく。
Markus Anfang監督は…
…フォルトゥナへの決断について:今日ここに座って、フォルトゥナ・デュッセルドルフの新監督として紹介されることをとても嬉しく思います。 フォルトゥナは私にとって大きなクラブであり、このクラブのために、そしてこの環境の中で仕事ができる可能性があるというのは、非常に魅力的な挑戦です。オファーをいただいたとき、私はこれは自分にとって正しい選択だと感じ、やりたいと思いました。
…Daniel Thioune前監督について:Daniel Thioune のことはとても尊敬しています。彼はここで3年以上にわたって素晴らしい仕事をしてきました。今後数日のうちに、彼と話をしていくつか情報をもらえたらと思っています。彼の今後の活躍を心から願っています。
…フォルトゥナ復帰が持つ意味について:もし、何も感じないと言ったら嘘になります。ここでブンデスリーガでの初出場を果たしました。いつも自分にとって特別な場所でしたし、ここにはたくさんの知り合いがいるので、ずっとつながりを大切にしてきました。それだけに、私にとってこの復帰は本当に特別なものです。私はフォルトゥナに戻ってきましたが、今度は違う立場での復帰です。今回は選手ではなく、監督として戻ってきました。責任も違いますし、取り組むべきテーマも変わります。感情的にはもちろん嬉しい復帰ですが、これは私自身のことではなく、クラブのため、そしてチームをより良くするためのものです。
…試合のアイデア・戦略について:基本的に大事なのは、選手たちがピッチに出て“試合に勝つんだ”という気持ちを持ち、それをプレーで表現することです。それが私の掲げる信念であり、常に選手たちに伝えようとしていることです。私たちはアクティブなサッカーを目指します。早い段階でのプレッシング、ボール支配率を高めること、そして多くのチャンスを作り出すこと。それによって、自分たちに有利な試合展開に持ち込む確率を高めたいのです。もちろん、結果がついてこない試合もあるかもしれませんが、内容が良ければ、やがて結果もついてきます。ただし、今のような状況から立て直すのは簡単なことではありません。我々は“成功体験”を積み重ねていく必要があります。最終的に大事なのは、選手たちがピッチで“自分たちは何をすべきか”を理解していることです。
…チームの成績について:今は、現状をしっかりと正面に据えることが大切です。私たちは現在の状況を無視してはいけません。むしろ向き合い、内容面でチームと共に取り組んでいく必要があります。ブンデスリーガ2部は非常に競争が激しく、どのチームもどのチームに勝てる可能性があります。私たちは、チームを安定させることを目指し、選手たちには “どうやって試合を組み立て、勝利につなげていくか” という明確なプランを与えていかなければなりません。
…代表ウィーク中の準備・スケジュールについて:まず大切なのは、移行期間をしっかりと乗り越えること、選手たちを知り、トレーニングセッションを積み重ねることです。私たちはチームを理解し、練習の流れを最適化し、調整していく必要があります。とはいえ、選手たちには状況を整理する“余白”も与えなければなりません。今週はお互いを知るための期間として使い、そのうえで、次の試合に向けた内容をチームに伝えていきます。
…チームについて:選手たちが持っている能力をピッチ上で発揮できるように、彼らと一緒に取り組んでいかなければなりません。私はこのチームにポテンシャルがあると信じていますが、最終的にはそれをピッチで表現できなければ意味がありません。多くの新戦力を加えて新しいチームを作る場合、鍵となるのは“融合”です。それがうまくいくのは、早い段階で結果が出たときです。もし結果が出なければ、一部の選手の中で疑問や不安が大きくなっていくかもしれません。特に新加入選手たちは、その影響で自分の力を出し切れなくなることもあります。そうならないように、今はスタッフと選手全員で一丸となって、チームを作り上げていく必要があります。
…選手たちとの初めてのコミュニケーションについて:私たちは今後数日間で、多くの個別面談を行わなければなりません。まずはチーム内でリーダーシップを担う選手たちと話をする予定です。しかし、それだけでなく、全ての選手が監督としっかりとコミュニケーションが取れていると感じることも重要です。
Klaus Allofs役員(スポーツ&コミュニケーション)は…
…Daniel Thioune前監督との別れについて:Nürnberg戦後、クラブ首脳陣およびChristian Weberと密な意見交換を行いました。状況を評価するために綿密な分析を実施した結果、シーズン序盤の成績が期待外れであり、チームの成長にも満足していないという結論に至りました。そこで、Daniel Thioune監督とコーチのJan Hoepner、Manfred Stefesの両氏を解任し、Markus Anfang監督を新たに就任させる決定を下しました。この決定は昨日 Danielに伝え、本日直接面談を行いました。私たちは共に歩んだ3年半に深く感謝しています。様々な面で非常に成功した時期であり、多くのハイライトがありました。Danielは在任中、多くの選手を育成し、現在は他クラブで活躍しています。スポーツ面のみならず、Daniel は就任当初からフォルトゥナ・デュッセルドルフの真のアンバサダーとして活動しており、その点でも理想的な存在でした。だからこそ、このようなタイミングで異なる決断をせざるを得なかったことは非常に残念です。
…決断のプロセスについて:こうした決断は常に難しいものです。なぜなら、スポーツ的な判断であると同時に、人間的な判断でもあるからです。今朝もそれを改めて実感しました。このような決断は、関わるすべての人に影響を与えます。それでも、クラブの将来を考え、分析を行ったうえで、たとえ困難であってもこの決断を下さなければならないのが私たちの責任です。特に監督というポジションにおいては、継続性を追求することは非常に重要であり、それが成功の鍵になることもあります。しかし、ただ続けることだけが目的になってしまってはいけません。変化が必要であれば、それを実行しなければならないのです。
…Markus Anfang監督就任について:私たちは、ブンデスリーガ2部に精通した優れた人物としてMarkus Anfangを迎えることができて嬉しく思っています。彼はこれまでの所属クラブで明確なスタイルを持ち、成功を収めてきました。今回の決断で、これからの数ヶ月間、そしてできれば数年間に向けて、しっかりと準備ができたと信じています。
…2人目のアシスタントコーチについて:ここ数日は非常にタイトなスケジュールでした。私たちは今、次のステップをできるだけ早く実行に移そうとしています。もちろん、明確なビジョンを持っています。できるだけ早くそれをお見せできることを願っています。