最後まで鳥肌！

フォルトゥナにとって2023/24シーズンのドイツ杯が準決勝敗退以上のものだった理由

昨日の夜、フォルトゥナはLeverkusenに0-4で敗れ、ドイツ杯決勝進出の夢は打ち砕かれた。しかし、フォルトゥナにとってこのカップ戦が準決勝敗退以上のものとなったことは間違いない。

2月10日、準決勝の抽選会でBéla Réthy氏がくじを引き、アウェーにてLeverkusenとの対戦が決まった時、奇跡が起き、サッカー神様だけが我々を勝利に導けることは明確だったかもしれない。それでも、街全体、クラブ、チーム、監督コーチ陣、スタッフ、ファン一人一人が最後までその奇跡を信じていた。そして、フォルトゥナが本当にベルリンの地へ勝ち進むに値するかのようにも思えた。しかし結果として、現在ヨーロッパのサッカー界で最高のチームの一つであり、39試合連続無敗をキープしているBayer 04の壁はあまりにも高いものだった。

 

Daniel Thioune監督は試合後、「失望する気持ちはわかりますが、誰も失望するべきではありません。ここまでの道のりは素晴らしいものでした」とコメント。そしてDaniel Thioune監督は2023/24シーズンのカップ戦を以下のようにまとめている。

 

Daniel Thioune監督：

「現在活躍しているChristos TzolisとÍsak Jóhannessonの2人は、Illertissen戦で初めてピッチに立ちました。そして、Unterhaching戦の終盤にはU23チーム所属の選手が多くピッチに立っていましたが、非常に良い感覚がありました。続くMagdeburg戦ではJona Niemiecが”Man of the Match”に輝き、素晴らしい試合ができました。そしてSt. Pauli戦での勝利は我々に何かをもたらしました。あの勝利がチームをひとつにしたからこそ、今我々はこの場所にいるんだと思います。だからこそ、失望する必要はありません。素晴らしいカップ戦でした」

 

2023/24シーズンのドイツ杯のエモーショナルなギャラリーはこちらから。

 

そして迎えたLeverkusen戦。力の差は明確で、結果として驚くような敗戦ではなかった。しかし、水曜日の夜、BayArenaで何よりも重要だったのは、試合前、試合中、試合後にゲストブロックのスタンドで起きていたことかもしれない。約4,500人のフォルトゥナファンがチームを全力でサポートし、キックオフ前でも、0-0でも、0-4になっても、決して熱い応援が途絶えることはなかった。Thioune監督も「ゲストブロック前での最後の瞬間は、チームにとって非常に重要でした」と強調し、続けて「選手たちは今後数週間に向けて明確なメッセージを受け取りました。これだけのサポートをしてもらっているからには、何かお返しをしなければなりません」とコメント。

 

試合後、ファンからのメッセージを受け取ったのは監督だけではない。キャプテンのAndre Hoffmannも「ゲストブロックの前に立った時は鳥肌が立ちました。私はこのクラブに来てしばらく経ちますが、この瞬間は私の心に一生残り続けるでしょう。リーグ戦の残りの試合に向けても信じられないほどの一体感がありますし、私はこのことを非常に誇りに思います」とコメント。そしてキャプテンは、このサポートこそがシーズンを通してチームを支え、すべてアウェーでの戦いとなったドイツ杯でもチームを支え続けたと強調した。

 

Andre Hoffmann：

「この試合が普通の試合でないことは、試合までの数日間ではっきりと感じたはずです。準々決勝のPauli戦の後、そしてこのLeverkusen戦の前も、我々がチームとしてこれほどの注目を集めたことはめったにありませんでした。スタジアムまでの道中は鳥肌が立ちました。ウォーミングアップ中のファンの大声援、そして特に失点した後のサポートはセンセーショナルでした」

 

また、Florian Kastenmeierも試合後「我々はとてつもない愛をもらっていただけに、ゲストブロックの前へ向かうときは心が痛かったです。残念ながら、我々はそのお返しすることはできませんでした」 とコメントし、続けて「このカップ戦から多くを得ることができました。我々は準決勝まで進出しましたからね。これは我々に大きなパワーと自信を与えてくれるはずです」とコメント。

 

ブンデスリーガ2部のシーズンは終盤に差し掛かっている。フォルトゥナは4月7日(日)、”Fortuna für alle”第3戦でホームにてEintracht Braunschweigと対戦し、その後、Wiesbaden戦 (アウェー)、Fürth戦 (ホーム)、Schalke戦 (アウェー)、Nürnberg戦 (ホーム)、Kiel戦 (アウェー)、そして最終節Magdeburg戦 (ホーム)と続く。インタビューの最後、「Braunschweig戦から我々にとって非常に難しい数週間が始まります。今は頭を整理し、金曜日から集中して日曜日の試合に備えます。そして、その後の7週間にすべてがかかっています」とKastenmeierはシーズンラストスパートに向けた覚悟を口にしていた。