波乱万丈、ゴール、THIOUNE監督
今年一年の振り返り-その1:スポーツ面における2022年のフォルトゥナ
フォルトゥナは例年通り、クリスマスから新年を迎えるまでの間に今年1年を振り返っていく。まずは、スポーツ面における2022年のフォルトゥナは以下の通り。
今年を振り振り返ると、この1年間にどれだけ多くのことが起きていたのかに気付かされる。フォルトゥナがKielにて、無観客のスタジアムでロスタイムに得点を奪われ、0-1の敗北を喫したのはずっと昔のことのように思える。そして、この試合で4試合連続の無得点、4連敗を喫したことにより、それまでフォルトゥナの指揮をとっていたChristian Preußer監督が解任となった。
そして2月上旬、フォルトゥナで他の誰にも真似できないような記録を作る男が現れる。それがDaniel Thioune監督だ。Osnabrück出身の指導者はチームとクラブに新しい命を吹き込み、フォルトゥナの監督として最初の12試合で無敗をキープ。この12試合無敗記録により、デュッセルドルフは早い段階でリーグ残留を決定づけることに成功した。また、昨シーズンの後半戦では、怪我で長期離脱を強いられていたAdam BodzekのHSV戦での劇的ゴール、フォルトゥナがHeidenheimにてリーグ残留を決めた後のファンとの歓喜の瞬間、2021/22シーズンのホーム最終戦でDarmstadt 98戦に2-1で勝利した激闘など、Thioune監督のもとで多くの感動的なシーンも見られた。
この3つの例は、フォルトゥナファンみんなの”やっとまた!”という想いがこもった特に素晴らしい瞬間となった。というのも、今年はついに再び観客がスタジアムを訪れることが可能に。2月の頭に開催されたKiel戦がフォルトゥナにとっては最後の無観客試合となり、今年最初のホームゲームにはアリーナに750人の観客が集まることが許された。そして、Thioune監督がフォルトゥナの指揮官として初めて臨んだホームゲームでは、入場可能となった1万枚のチケットが完売。
コロナパンデミックの話題が出たからには、2022年で最も印象的だったであろう一戦を振り返らずにはいられない。3月に開催されたPaderbornでのアウェー戦、フォルトゥナは14人以上の選手がコロナ陽性となり、Thioune監督を含む監督・スタッフ陣の一部も影響を受けることに。その結果、長い間この試合が行われるかどうかは分からなかったものの、最終的にはJan Hoepnerコーチが代理で指揮をとり、内野貴史を始めとするU23チーム所属の選手数人がプロデビューを果たすなど、チーム一丸となって戦い、Paderbornを相手に貴重な勝ち点1を獲得することに成功した。そして、この試合はフォルトゥナ史上初めて3人の日本人選手 (田中碧、アペルカンプ真大、内野貴史)が同時にピッチに立った歴史的一戦ともなった。この日本人トリオの活躍はもちろん、フォルトゥナはチームをサポートするためにアウェーに駆けつけたファンとひとつとなり、真の結束を見せつけた。
そして2022/23シーズンは、コロナパンデミックが試合の運営に大きな影響を与えることはなくなった。選手や監督コーチ陣、ファンにとっても、試合当日における衛生面の規制はほぼ緩和されることに。そんな中、もちろん今シーズンの前半戦も多くの見どころがあった。特にホームでのBielefeld戦、Regensburg戦は多くのフォルトゥナファンの記憶に残っていることだろう。また、フォルトゥナはドイツ杯1回戦、2回戦を突破しただけでなく、Elione Fernandes Netoがクラブ史上最年少で2部リーグデビューを果たしたことや、ファンに人気のTim Oberdorf がプロ初得点をマークしたことなどもハイライトとなっている。また、怪我人が続出している状況の中、不安を消し去るためにホームゲームでの勝利後、Thioune監督がユニフォーム姿になってチームと共に勝利を祝ったシーンも印象的だった。
スポーツ面において、確実に良い成長を遂げたフォルトゥナの1年が今終わろうとしている。そして、この成長と発展が2023年という新しい年に、Flingernの伝統クラブをさらに高みへと押し上げてくれることを、フォルトゥナを愛するすべての人が願っている。
2022年の振り返り:
- 12月26日:今年の振り返り – その1
- 12月27日:今年の振り返り – その2 (日本特別編)
- 12月29日:今年の写真 – その1
- 12月30日:今年の写真 – その2