好調をキープしているLILIEN
対戦相手チェック:SV DARMSTADT 98
ブンデスリーガ2部の前半戦も終盤を迎えており、フォルトゥナは12月3日(金)にStadion am BöllenfalltorにてSV Darmstadt 98を相手に今年最後のアウェー戦に臨む (18:30キックオフ)。ここでは、そんなHessen州を拠点とする対戦相手をチェックしていく。
まず仕事、そしてサッカーへ
1970年代末、SV Darmstadtは特別な課題に直面していた。ブンデスリーガ2部南地区のチャンピオンに輝いた”Lilien”ことDarmstadtは、初めてブンデスリーガに昇格。しかし、このチームにはサッカーをしながら”普通”の仕事に就いている選手が多く、当時"Feierabendfußballer vom Böllenfalltor (仕事を掛け持つサッカー選手たち)“と呼ばれていた。そんな彼らは、仕事が終わった後の夜にしか練習できなかったため、惜しくも1年で2部リーグへ降格。それでも80年代、彼らは再び1部リーグに復帰したものの、また1年で降格を喫し、その後約30年間に渡りブンデスリーガではプレーできていなかった。
再び咲いた”Lilien (ユリの花)”
2007年、当時4部リーグだったオーバーリーガにまで降格したSV Darmstadt。しかしそれ以来、仕事とサッカーを掛け持ちする選手たちは徐々にいなくなっていった。そして2014/15シーズンにはブンデスリーガ2部で素晴らしい活躍を見せ、準優勝を果たしてトップリーグに昇格。さらに、その次のシーズンには1部残留を成し遂げ、2シーズンをブンデスリーガでプレーすることに。そんなDarmstadtは数年前からブンデスリーガ2部でしっかりと地位を確立している。しかし、現在の好調ぶりが常に上を目指す気持ちに変わりないことを示していると言えるだろう。Lilienは今季9勝を挙げて2位につけており、ここ7試合無敗をキープ。特に印象的だったのは第13節、Darmstadtはリーグ首位を走るSt. Pauliを相手に4-0で快勝を収めている。
ホームでの強さ
現在、Lilienを成功に導いているのはTorsten Lieberknecht監督だ。この48歳の指揮官は、他のクラブでも同じようなストーリーを経験している。Lieberknecht監督は10年間在籍していたBraunschweigで、ニーダーザクセン州を拠点とするクラブをレギオナルリーガ (4部リーグ)からブンデスリーガへと導いていた。Darmstadtではリーグ戦、そしてカップ戦を含めて3連敗で今季をスタートさせたものの、彼のチームは今、最高のパフォーマンスを発揮している。特にホームのBöllenfalltorでは圧倒的な強さを発揮しており、7試合中6試合に勝利し、7月以降ホームでは無敗を誇っている。



