復帰、最多走行距離、KOUTRIS
#F95H96での5つの要点をチェック
3-2で勝利を収めたHannover 96戦ではキーマンの復帰、努力を続けた新加入選手の躍動、そしてまだ目標を見失っていないチームの成長など、再び多くのストーリーが詰まった一戦となった。
真大が復帰し圧巻のパフォーマンス
アペルカンプ真大は肉離れにより直近の4試合に欠場していた。Uwe Rösler監督はそんな20歳のMFをHannover 96戦の後半58分から途中交代で投入すると、アペルカンプはその18分後には3-1となる決勝点を挙げ、これ以上ない復帰を見せた。インテリジェントなパス、ボールに対するクレバーでアグレッシブなプレー、そしてOsnabrück戦での今季初ゴールと同様に相手ゴール前での冷静さなど、若き日本人MFは30分間で圧巻のパフォーマンスを発揮。得点シーンでは相手GK Michael Esserにチャンスを与えず、シュートをしっかりとゴール左隅に流し込んだ後、彼は手でハートの形を作ってカメラマンに向かって走っていった。アペルカンプは試合後に、「このゴールとパフォーマンスは日本から毎日応援してくれている母に捧げるものです」とコメントしている。
Koutrisが躍動
アペルカンプと同じく途中交代で出場し、決定的な仕事をして見せたのがLeonardo Koutrisだ。前半終了間際にFlorian Hartherzが2枚のイエローカードを受け退場処分となったことで、Uwe Rösler監督はハーフタイムにRouwen Henningsに代えて左サイドバックのKoutrisを投入。するとこのギリシャ人はファーサイドへの完璧なセンタリングで2-1となるFelix Klausのゴールをアシストし、すぐに結果を出して見せる。これはフォルトゥナに加入する前に十字靭帯を断裂していたKoutrisが、スターティングメンバーを勝ち取るために費やした努力の賜物であるに違いない。KoutrisのチームメイトであるKristoffer Petersonは自身のインスタグラムで「私は彼が結果を出したことが本当に嬉しいです!我々は彼がウエイトルームで残って自主練習をしたり、氷風呂で念入りに身体のケアを行なっているのを見てきました。これは、何としてでも目標を達成するためには、努力を辞めてはいけないということを証明しています」と、ここ数週間と数ヶ月間での25歳の努力に言及している。
3人のストライカーが揃って出場
今シーズン初めてRouwen Hennings、Kenan Karaman、Dawid Kownackiの3選手が同時に先発出場した。HenningsとKaramanはいつも通りに2トップで起用され、Kownackiは左サイドハーフに。そんなポーランド人アタッカーは攻撃的な選手としては驚異的な数字となる試合走行距離11kmを記録している!さらにKownackiは3-1となるアペルカンプのゴールのアシストもマーク。一方、Henningsはフォルトゥナの選手としてキッカーを務めた13回のPKで12得点目を挙げ、今季8ゴール目を記録している。
前期と似た展開になるも、リベンジに成功
Florian Hartherzが2枚目のイエローカードを受けて退場処分となった時に、前期のHannover戦を思い浮かべたファンも多かったのではないだろうか。前期はMatthias Zimmermannが退場処分となったことで、後半はほぼ数的不利での戦いを強いられていた。その試合はHannoverが3-0で勝利を収めたが、昨日の試合は全てが違った。フォルトゥナは1人少ない状況でも果敢に攻撃的なプレーを続けただけでなく、集中力を切らさずコンパクトな守備を行い、ここ4ヶ月でチームとして大きく成長していることを証明して見せた。Uwe Rösler監督は試合後に「後半最初の35分はリーグを通して見ても、数的不利の状況において今シーズン最も優れた戦いが出来たと思います」と語っている。
縁起が良い勝利?
多くのファンはフォルトゥナが最後にホームにて3-2で勝利を挙げた試合を今でも覚えているだろう。12月上旬、Flingernの伝統クラブはVfL Bochumに0-5の大敗を喫した後、SV Darmstadt 98に激闘の末3-2の逆転勝利を収めた。そこからフォルトゥナは連勝街道をスタートさせ、リーグ戦8試合無敗を記録していた。