伝統と可能性を秘めたクラブの数々
2020/21シーズン:ブンデスリーガ2部での対戦相手をチェック
2020/21シーズンの対戦相手チェック最終回では、フォルトゥナHPの編集部が昨シーズンの13位から16位のクラブ、また3部リーグからの昇格クラブをクローズアップ。その中には、昨シーズンにブンデスリーガ2部で苦戦を強いられた伝統クラブも含まれている。
VfL Osnabrück
昨シーズンの順位:13位 / 監督:Marco Grote / スタジアム:Bremer Brücke
昨シーズン、9年ぶりにブンデスリーガ2部への復帰を果たしたVfL Osnabrückは、昇格クラブとして素晴らしいスタートを切り、前半戦をリーグ5位で折り返していた。しかし後半戦に調子を落とし、勝ち点14ポイントしか獲得できなかったOsnabrückは、最終的にリーグ13位でシーズンを終えている。また、成功を収めたDaniel Thioune監督(Hamburger SV)と、昨シーズンに13ゴールをマークしたことでリーグ残留に大きく貢献したクラブのレジェンドMarco Alvarez(KS Cracovia)は、オスナブリュックをホームタウンにする同クラブを退団することが決定している。一方で、すでにWerder BremenのNLZ(ユースアカデミーセンター)から、Marco Grote監督がVfL Osnabrückの新監督に就任することになっている。ちなみに、これまでのフォルトゥナとOsnabrückの戦績は、フォルトゥナが8勝6敗2引き分けと勝ち越している。両クラブが最後に対戦したのは9年前で、その一戦ではSascha Röslerのドッペルパックでフォルトゥナが2-1で勝利を収めている。
FC St. Pauli
昨シーズンの順位:14位 / 監督:Timo Schultz / スタジアム:Millerntor-Stadion
FC St. Pauliにとってブンデスリーガ2部での第28シーズン目となった昨シーズンは、大半部分でリーグ中盤に位置することとなった。第9節の時点ではリーグ5位につけていたSt. Pauliたが、勝利から見放された期間が続いたことで、昇格への希望が途絶えることとなった。それでも同クラブは、自身の持つクオリティを発揮し、1部昇格に大望を抱くHamburger SVとのシティダービーでは、ホーム&アウェー両方の試合で勝利を収めていた。なお、フォルトゥナとFC St. Pauliはすでに44回に渡り対戦しており、これまでの戦績はフォルトゥナが17勝18敗9引き分けと、非常に均衡した結果となっている。
Karlsruher SC
昨シーズンの順位:15位 / 監督:Christian Eichner / スタジアム:Wildparkstadion
昨シーズン、順調なスタートを切ったKarlsruher SCは、シーズン終盤までリーグ残留を掛けて戦った。同クラブは、2部リーグ王者のArminia Bielefeldと3-3の引き分け、アウェーでのGreuther Fürth戦では2-1で勝利を挙げ、最終節には1.FC Nürnbergを抑えて15位に浮上した。なお、昨シーズンに17得点をマークしたエースストライカーPhilipp Hofmannは、まだ2020/21シーズンまでの契約が残っている。
1.FC Nürnberg
昨シーズンの順位:16位 / 監督:Michael Wiesinger / スタジアム:Max-Morlock-Stadion
昨シーズンの終盤、このクラブにとってこれ以上にドラマチックなシーズンを経験したことはなかっただろう。最終節、他会場でKarlsruher SCが勝利したことにより16位に後退したNürnbergは、9日後に行われるFC Ingolstadtの入れ替え戦に臨むこととなった。ホーム戦で2-0と勝利を収め、アウェー戦では0-3で迎えた後半ロスタイム6分に、Fabian Schleusenerが劇的なラストミニッツゴールを決めて1-3とし、アウェー得失点差により最後の最後でリーグ残留を成し遂げていた。なお、Nürnbergは来シーズンに向けて、すでに6人の新加入選手を獲得している。
Würzburger Kickers
昨シーズンの順位:2位(3部リーグ) / 監督:Michael Schiele / スタジアム:Flyeralarm Arena
Würzburger Kickersは、ブンデスリーガ2部で経験した最後のシーズンの苦い思い出が残っているかもしれない。当時、前半戦で勝ち点27ポイントを獲得し、リーグ6位と好調だった同クラブだが、後半戦には1勝も挙げることができず、最終的には勝ち点34ポイントで17位まで後退し、3部リーグへの自動降格を余儀なくされていた。しかし、昨シーズンに昇格を決めたWürzburger Kickersは、その全く逆のパフォーマンスを見せる。第9節の時点でリーグ12位に留まっていたMichael Schiele監督率いるチームだが、後半戦の19試合ではたったの3敗しかせず、自動昇格となるリーグ2位まで順位を上げることに成功していた。なお、フォルトゥナとWürzburger Kickersとリーグ戦で対戦するのはこれが2シーズン目となり、これまでの2試合の結果は0-0、1-1とどちらも引き分けに終わっている。
Eintracht Braunschweig
昨シーズンの順位:3位(3部リーグ) / 監督:Marco Antwerpen / スタジアム:Eintracht-Stadion
Eintracht Braunschweigは、2部リーグへの復帰に2年の月日を要することとなった。2017/18シーズンに3部リーグへの降格を経験した同クラブは、昨シーズンに再び2部リーグへの昇格を果たした。また、Braunschweigはすでに第33節のWaldhof Mannheim戦(3-2)に勝利を収めたことで、ブンデスリーガ2部への昇格が確定していた。そして同クラブは今、来シーズンに向けたチーム構成を大々的に進めている。これまでに3人の新加入選手の獲得に加え、期限付き移籍の期間を終えて戻ってくる選手などがいる一方で、来シーズンには6人の選手がクラブを退団することが決まっている。ちなみにフォルトゥナとEintracht Braunschweigは、クラブの歴史の中で幾度となく対戦してきた。これまでの51試合の戦績は、フォルトゥナが19勝16敗17引き分けと僅かにリードしている。