リーグ再開初戦の相手は1部リーグ残留に向けた非常に重要となる直接対決に
次節の対戦相手をチェック:SC Paderborn
フォルトゥナとSC Paderbornには、両クラブともに史上初となるブンデスリーガでの無観客試合が待ち受けている。今週土曜日の15:30キックオフでリーグ再開を迎える両チームだが、無観客試合となるためフォルトゥナは、ホームで行われる1部リーグ残留を掛けた非常に重要な直接対決に、ファンのサポートなしで挑むこととなる。
試合中止:
3月13日(金)はSC Paderbornの選手とクラブの責任者らにとって、しばらくの間は記憶に残る日となるだろう。SC Paderbornは本来、この日の夜にフォルトゥナとの試合が予定されていたが、この一戦はキックオフの数時間前に中止となった。それは、同チームの2選手に疑わしい症状が見られ隔離されたことや、Steffen Baumgart監督や体調不良を訴えたことが主な原因となった。監督は新型コロナウイルスのテストで陰性と判定されたが、その後すぐにセンターバックのLuka Kilianがブンデスリーガのプロ選手で最初の陽性判定となったことが発表された。
SC Paderbornの選手たちは、先週の土曜日からバート・リップシュプリンゲのホテルに滞在しており、土曜日の試合まではトレーニング以外はホテルを離れない体制を取っている。
チームのコンディション:
中断される前の第25節までのSC Paderbornの数試合の戦績は、もはや今週土曜日の試合に向けては特に参考にはならないだろう。それでもBaumgart監督率いるチームは、1月末からの6試合で勝利から見放されており、この間に僅か勝ち点1点しか獲得できていない。しかし一方で彼らは、ビッグクラブと数々の激戦を繰り広げるなど、このリーグに相応しいチームであることを証明している。
例えば、第23節のミュンヘンでのアウェー戦では、後半終了間際にLewandowskiの決勝ゴールで2-3と敗れたものの、それまでは2-2の接戦を繰り広げていた。さらに、11月のドルトムント戦では3-0でのリードから、最後には3-3-の引き分けとなったものの、この試合も非常に印象に残っている。なお、前期の10月に行われたフォルトゥナとの一戦では0-2でSC Paderbornに軍配が上がっていた。
指揮官:
この2ヶ月のブンデスリーガ中断期間に、Steffen Baumgart監督はSC Paderbornの指揮官として3周年の記念日を迎えている。ロストック生まれの指揮官は、フライブルグのChristian Streichに次いで、現在のブンデスリーガで最も長く同じクラブで指揮を執っている監督であり、SC Paderbornの監督に就任後は、クラブを3部リーグからブンデスリーガに昇格させただけでなく、Westfalen杯では2度も優勝に導いており、Paderborn躍進の顔となっている。なおBaumgart監督は、現役時代は選手としてHansa Rostock、Energie Cottbus、VfL Wolfsburgでプレーし、ブンデスリーガで225試合(29得点)に出場した記録を持つ。
再出発点:
2ヶ月間の中断で、両チームの順位表での再出発点は変わっておらず、この一戦は両チームにとって1部リーグ残留に向けた非常に重要な戦いとなる。フォルトゥナはホームで勝利すれば、最下位SC Paderbornとの差を9ポイント広げることになるが、一方SC Paderbornもデュッセルドルフで勝利すれば、再び残留争いに向けて希望が見えてくる。それにより”無観客”のアリーナでの対戦となるものの、残留を掛けた両チームの白熱した戦いとなることは間違いない。