「私は現役の頃ストライカーだった。だから得点を取ることが好きだ」
Uwe Rösler監督ロングインタビューPart 2
Uwe Rösler監督は現在の新型コロナウイルスによる異例の状況になる以前から、すでに数多くのエキサイティングな接戦を繰り広げ、チームの残留に向け安定した戦いを見せていた。このロングインタビューPart 2でフォルトゥナの指揮官は、就任当初の様子や、ブンデスリーガの印象を振り返っただけでなく、1部リーグ残留を信じる思いについて語っている。
Rösler監督、あなたはブンデスリーガへの移籍で夢が叶ったと繰り返し仰っていましたが、その中でどのような体験をされましたか?
もちろん多くのことを経験しました。私はかなり急展開の中でデュッセルドルフにやってきたので、万全な準備はできませんでした。それでもチームやスタッフ、クラブそしてファンの方々のポジティブな反応に驚きました。
その中で我々は、早い段階で良いパフォーマンスを披露し、私的にはチームが安定を確立できたと思っています。しかし我々は引き分けを、勝利に変えるための努力をしければなりません。(どちらも引き分けとなった)Mainz戦やHertha戦では我々に勝つチャンスがあったのは明確でしたし、Eintracht Frankfurt戦も同様にラスト15秒で同点弾を許してしまいましたので。
夢にまで見ていたブンデスリーガの指揮官という立場で、良くも悪くもすべてを経験させてもらっているという感じです。コロナによる危機は、我々が進む道に更なるハードルをもたらしましたが、我々はこれを乗り越えていけると確信しています。
チームがあなたの要求に対し、素早く順応したことについての驚きはありましたか?
部分的にはそうですね。(初めて指揮を執ることとなった)Frankfurt戦までに全体練習を行えたのはたった1日半だけだったにも関わらず、非常に多くのことを理解し、パフォーマンスに反映させてくれた選手たちには敬意を示したいですし、それはとても嬉しかったですね。
一方で私は、我々は新しいアイデアを素早く表現することができる優れた選手たちで構成されたチームだと思っており、だからこそ(これまでの)引き分けを勝利に導いていくためには、これまでのパフォーマンスをさらに10%を向上させる必要があり、そのために継続的に取り組んでいかなくてはなりません。
いくつかの試合が勝利に至らなかった要因は何だと思いますか?
我々は1月末には最下位でしたし、それにはやはり理由があります。特に得点があまりにも少なかったので、我々はその部分の改善に取り組み、その結果1試合ごとの得点数は増やすことに成功しました。
しかし、例えばMainz戦でのシュート数(19:3)を見れば、我々が勝ち点3点を獲得するに値すべきだったことは明確ですし、その部分を改善するためにやることはたくさんあると思っています。この点については日々のトレーニングで取り組んでいくつもりです。
あなたの指揮の下、チームは公式戦では毎試合で少なくとも1得点は挙げています。
私は現役の頃はストライカーでした。だから得点を取ることが好きです。試合では得点を取らないと勝つことはできません。私の考えは、試合の中で全体的にもっと前線に押し上げ、我々のフォワード陣をペナルティエリアで仕事をさせなければならないということです。だからこそ我々は、高い位置にポジショニングしています。それにより、ディフェンスラインの後ろにスペースが生まれるというリスクも伴います。しかし大きな利点は、前線からプレスを掛けることで、ボールを奪ってから相手ゴールまでの距離が短くなり、そうすることでより高い確率でチャンスを作り出せるということです。
あなたが監督に就任後、フォルトゥナはBremenに4ポイント、Paderbornに6ポイントの差をつけ、順位を2つ上げました。これはひとまず中間目標を達成したと言えますか?
現在の順位表はそこまで気にしていません。私は目の前の試合に集中しています。もしリーグが再開すれば、おそらくPaderborn戦からの開始になると思いますが、もし我々がこのホームでの試合に勝利することができれば、彼らは我々を追い抜くことが難しくなります。
さらに次から次へと試合を迎えることになりますが、とりわけ、もし短期間に4試合が組まれることになれば、もちろん我々はどの試合にも集中しなければなりませんが、特に(残留を掛けた)ライバルクラブらとの直接対決には、さらに特別な準備を行う必要があると思っています。
指揮官としてブンデスリーガでこれまでに6試合を経験しましたが、このリーグについてどのような印象を受けていますか?:
スタジアムの雰囲気は本当に素晴らしいですね。90分間に渡ってサポーターの応援歌が絶え間なくこだまし、たくさんの家族がスタジアムに足を運んでいますが、サッカーはこうあるべきです。イングランドではチケットの高騰により、このような姿を見ることは到底叶いません。
サッカーの違いとしては、勇敢な監督が多いと思います。様々なシステムにチャレンジするのもそうですし、対戦相手がどのように試合に臨むかが全くわかりません。そのうえ、多くのクラブは若い選手にチャンスを与えています。また試合のスピード感やエネルギー、そして主に攻守の切り替えに大きなフォーカスを置いていますね。
全般的に私はブンデスリーガでの仕事をとても楽しんでいます。それは非常に向上心のあるチームに加え、素晴らしいサポートをしてくれるスタッフのおかげです。私は残りの9試合を楽しみにしていますし、その中で我々は多くのことを達成できると確信しています。
最後になりますが、なぜフォルトゥナが1部リーグに残留する可能性が大きいと考えていますか?
なぜなら我々は仲間として行動でき、そして選手たちは誰もがどのようなクラブでプレーしているかということを自覚し、現在我々が順位的にどのような位置にいて、我々の目標を達成するためには何が求められているかということを良く理解しているからです。これは1部リーグに残留するための必須条件です。
我々には毎試合でベストのパフォーマンスを見せる必要があります。そのためには常に全身全霊で戦う必要があり、90%や95%の力でブンデスリーガでの勝利を収めることは難しいでしょう。我々は常に最大限の力を発揮し、戦わなければなりません。選手らやコーチングスタッフ陣がこの課題に対し、積極的かつ献身的な姿勢を見せてくれていることは、残りの試合に向け、私に非常に良い感覚を与えてくれています。