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2021/12/28 | ニュース

2021年まとめ

フォルトゥナがスポーツ面での浮き沈み、多くのソーシャルプロジェクトを開始した今年1年を振り返る

ドイツや世界の多くのクラブと同じように、フォルトゥナにとっても激動の年となった2021年が幕を閉じようとしている。スポーツ面においては浮き沈みの激しい1年となったフォルトゥナだが、ピッチ外では数々のキャンペーンやプロジェクトで注目を集めた。ここでは、そんな2021年を振り返っていく。

堂々の5位

これまでに今年のような形で年が明けたことはなかった。というのも、2020年最後の試合 (Essenでの苦いカップ戦敗北)から今年のリーグ戦初戦となるPaderborn戦までは僅か11日間しかなく、休息やリフレッシュをする時間があまりなかった。しかし当時、リーグ戦で良い流れを掴んでいたUwe Rösler監督率いるチームは、年末に4連勝を飾ったこともあり、2021年をリーグ5位でスタートさせた。また、その後も今年最初の3試合で勝ち点7ポイントを獲得したことで、一時的には1部との入れ替え戦となる3位まで浮上していた。それでも、残念ながらフォルトゥナはその好調 (7試合で勝ち点19ポイント獲得)を長く維持することはできず、FürthとHamburgの上位2チームに引き分けた後、当時最下位だったWürzburgに不必要な敗北を喫し、さらにはHolstein Kiel戦でも黒星を喫することに。そして、2月と3月に一貫性を欠いたフォルトゥナは、結果として1年でのブンデスリーガ復帰の夢には届かなかった。それでも、最終的には勝ち点56ポイントを獲得し、5位でシーズンを終えている。また、残念なことにこの白熱した上位争いも、2020年末と同様、コロナパンデミックの影響でスタジアムにファンを動員できず、無観客開催のままシーズン終了を迎えることとなった。そしてシーズン終了後、契約満了となったUwe Rösler監督との契約を延長せず、新しい指揮官と共に2021/22シーズンを迎えることが決定していた。

 

Christian Preußer監督と新たなスタート

そして、新たにチームの指揮を執ることとなったのがChristian Preußer監督。ベルリン出身の同監督 (37歳)は、就任直前にSC Freiburg IIの監督としてチームをレギオナルリーガ・サウスウェスト (4部)から3部リーグ昇格を果たすなど、素晴らしい結果を残していた。フォルトゥナはそんな指揮官と共に、史上最高のブンデスリーガ2部とも呼び声高い今季のリーグに臨むことに。そして2021/22シーズン、フォルトゥナファンは数多くの伝統クラブとの対戦をテレビの前だけでなく、衛生面の厳しい規制や観客動員数の制限はあるものの、再び実際にスタジアムで試合を観戦できることとなった。一方、メンバー構成にもいくつかの入れ替えがあり、レンタル移籍となっていたKevin DansoやLuka Krajncは元のクラブへ戻り、センターフォワードのKenan Karamanはフォルトゥナでの時間に終止符を打ち、Besiktas Istanbulへ移籍。一方、新加入選手として、Khaled Narey、田中碧、Nicklas Shipnoski、Dragos Nedelcu、少し遅れてRobert Bozenik、キーパーのKai Eiseleを獲得。また、Tim OberdorfとLex-Tyger Lobingeの2人は、U23チームからトップチームへ昇格を果たした。

スポーツ面で言えば、今シーズンの前半戦は非常に浮き沈みの激しい展開だったと言えるだろう。フォルトゥナはHSV、St. Pauli、Darmstadtといった上位のチームとの対戦では素晴らしいパフォーマンスを見せたものの、下位のチームを相手に不必要な敗戦を喫したり、引き分けで勝ち点を分け合うことに。また、ドイツ杯では残念ながら第2回戦でHannover 96を相手に0-3で敗退を喫した。怪我人や病気により常に多数の選手を欠いたこともあり、ここまで18試合を終えた時点で勝ち点20ポイントを獲得しているフォルトゥナは、リーグ13位で今年を終えている。 だからこそ、改善の余地は十分にある。Christian Preußer監督は2022年のシーズン後半戦で巻き返すためにも、スペインのMarbellaで行われるトレーニングキャンプでしっかりと調整を行うこととなる。しかし、残念ながら再び感染が拡大しているコロナパンデミックの影響により、年始の試合は再び無観客で行われることが決定している。

 

前半戦の写真はこちらから

 

クラブが行なっている数多くのキャンペーンやプロジェクト

フォルトゥナはピッチ外でもこれまで通り社会的責任、そして環境問題に対する責任を果たしている。例えば、年明けにはホームレスの人々を支援するために役員らがアルトシュタットでスープの炊き出しを行ったり、今年はホームゲーム終了後にビュッフェで残った料理をVIPルームでホームレスの人々に提供する”SAVE FOOD”プロジェクトも再開している。また、フォルトゥナは送迎サポートを行い、高齢のクラブ会員のコロナに対するワクチン接種に同行。さらに、夏に発生した大水害の被害者を支援することもクラブにとっては非常に重要であり、シーズンオープンデーでキャンペーンを行い、フォルトゥナは洪水で被害を受けたデュッセルドルフの人々に25,000ユーロを寄付している。また、子どもを守ることに特化し、2020年末にスタートした”KIDS CARE”プロジェクトは、2021年ですでに113クラブが興味を示している。そして、フォルトゥナは人種差別反ユダヤ主義女性と少女に対する暴力に関しても、繰り返し反対の声を上げている。クラブは今後、社会的責任、環境問題に対する責任を強化していくため、独自のサステナビリティー向上委員会を設立している。

 

将来を見据えた2つの計画

フォルトゥナは年末に2つの大きなプロジェクトをスタートさせた。フォルトゥナはクラブの長期的な競争力を維持し、トップチームとU23チーム、U19チームのつながりを強化するため、アリーナのスポーツパーク内に新施設の建物を進めていくことを発表。また、12月にはフォルトゥナの女子サッカーチームの設立することも発表した。フォルトゥナはデュッセルドルフの他9クラブと共に、デュッセルドルフの女子サッカーを広く持続的に振興することを目的とした”AG Mädchenfußball in Düsseldorf”という提携に署名している。

 

なお、ここでは今週中にフォルトゥナのユースアカデミーセンターの2021年も詳しく振り返っていくこととなる。

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